どうも脇田です。

最近、マイケル・サンデル氏の「実力も運のうち」という書籍を読みました。

能力主義(メリトクラシー)について、割と批判的に書かれていました。

稼ぐ力がある人は、尊敬される

そんな傾向がふんわりと、というか割としっかり存在していると思うんですが

でも、稼ぐ力とかは道徳的には何も意味ないで!!

みたいなことを言ってくれてます。

稼ぐ力がある人たちというのは、

その時その時で、たまたま流行りに乗れたり、流行りの波を読めた人が
たまたま稼げているだけだ、と。

違法ドラッグで稼いでいる人と、それより稼いでいない小学校の教諭が
道徳的に比べて前者の方が尊敬されるなんてことはどう見たっておかしいじゃないか・・・

という感じでした。

まさにその通り、って無批判に思ってしまいました。

『職に貴賎なし』というのは、もちろんそうなんですけども
稼げた額面が大きい人が貴くて、小さい人は賤なる者・・・

って安直に捉えるスタイルは断固として間違っている、というわけです。

めちゃくちゃ稼いでる金融マンは、大工さんとか教師よりも偉いのか?

っていうと、そんなことは全くない。

でもなんか金融マンは、汗水垂らして働く系の人たちを見下してやしませんか?
というのがサンデル氏が訴えていることです。

働き方なんて、
空いてる役割にたまたまそれに向いている人
がその仕事に就いているだけなんだから
銀行マンだとか、法律家だとか、自分より優れた仕事に就いていて羨ましいとか
自分なんてショボいんだ、とか思う必要はないんだ、と。

あと個人的にはハイエクロールズっていう割と対照的なことを唱えた二人
(ハイエクは稼いだものは稼いだ人が受け取れば良い派、
ロールズはたくさん稼いだ人は稼いでない人に分配しろ派)

が、二人とも稼いだ額と道徳的な尊厳は切り離して考えていた、

っていうあたりが面白いな〜と思いました。

発達障害の人と生活保護や年金っていろいろ関わりがあると思います。

でも、生活保護などを受給する際の「スティグマ」問題っていうのがあるわけです。

スティグマっていうのは畜牛に押していた焼印のことです。
ジュ〜っと皮膚に押す、拷問みたいなアレです。

負の烙印?みたいなものを受給によって背負わされてしまうということを意味します。

これもそもそも根本的なところには、

私たちは自分で稼いで偉い
私たちは自分で稼げなくて申し訳ない

という考え方があります。だからこそ、

私たちが納めた税金を、あいつらは働かずにもらっている

なんていう考えが出てくるわけですよね。

サンデル氏はもちろん、ハイエクもロールズも
そんなことは一言も言ってないわけです。

『僕は税金をたくさん納めているから、
 税金を大して払っていないみんなは
 僕を叩いたりする資格はないんだぜ?』

みたいなことをこないだ思い切り炎上したD氏も言ってましたが

そもそもそのロジックがものすごく変なわけです。

たまたまその時代、その国で認められる人気の能力やスキルを得られた人が
たまたま稼ぎ、そして多くの税金を納めているに過ぎないのです。

つまり、発達障害の人たちは

たまたま今の時代、この国で認められる人気の能力やスキルを得られていないだけ

ということです。

まぁ、そういう能力やスキルを有する少数の発達障害者ももちろんいますけど。

それってなんか偉いことありますか?

っていう話なわけですね。

っていう前提を経た上で、生活保護っていう雑な配給システムを

少し工夫すれば働ける人たちへの具体的な支援策へと還元すれば良いじゃない

っていうのを考えるわけですが、そもそももらえるもんは貰っとけ、
ってめっちゃ思います。

変な烙印を背負わずに、ね。

そういう意識を得るためにもなかなか良い書籍だと思うので
興味あればぜひ一冊まるまる読んでみるのをおすすめします。

とまぁ、ここまでが実は「冒頭」っていう。

ここからがいよいよ本編になります。


『入り組んだ自己嫌悪』に悩まされる

つい最近ツイートもしたんですが、

ASD(中でもアスペルガー寄りの人)って
思考が回りくどくなってしまう傾向が見られます。

 例えば、

  • 1人で牛丼屋に入るのが恥ずかしい
     → 人の目が気になってしまうせいだ
     → 自分の軸がないんだ
  • 色んなことを知ってる人にクイズゲームで負けた
     → 自分の知識は偏っている
     → 好奇心がないんだ
  • うまく説明ができず友達に伝わらなかった
     → 余計な情報ばかり入れて相手を退屈させてしまうせいだ
     → 要領が悪い(要点を素早く的確に把握できない)せいだ

とかいう感じでしょうか。

でも上のような問題が起こったときに、
そこまで考え込んだり、根本原因にアクセスしようとしなくとも

そもそも

  • 牛丼屋に入り慣れれば良い。
  • クイズのトレーニングをすれば良い。
  • 説明しなくても絵で描いて伝えたら良い
    (説明あまり要らない友達を持てば良い)。

みたいな感じで、問題に直でアクセスした方が解決が早い

なんてこともありますよね。

・・・っていうかその方が多分多くない?と。

でもASDの人は、上で挙げたみたいな
「自分の軸がない」「好奇心がない」「要領が悪い」
とかのパッとみ解決策がなさそうな自己嫌悪によく陥ります。

こういうのを『入り組んだ自己嫌悪』と呼ぶことにして、

どうすればこういう状態を避けられるかについて考えてみたいと思います。

脇田

ドツボにハマっちゃうとよく分かんない対策を実行し、
それでいて何も問題は解決しない・・・なんていうことがよくあります。

『入り組んだ自己嫌悪』に陥るのはどうして?

では、入り組んだ自己嫌悪に陥ってしまう原因について述べていきます。

原因その1

・変なコラムや発信に影響されてしまうから

まず1つ目。

まぁこないだもツイートしたんですが、

必要性を感じられるか?っていうのが発達障害の人の学習において

めちゃくちゃ重要だと考えています。

その上で邪魔になるのが、上記のお役立ちコラムだとか
ライフハック系の情報発信です。

確かに役に立つとは思いますよ。

続けばな。

絶対続けられませんよ。
必要性を感じていないのだから。

発信者は、その道で壮絶なほどの悩み苦しみを経て、

その見解に達した「血と汗と涙の結晶」みたいなものをノウハウとして放出しています。

それを暇つぶしでぼんやりたまたま目にして
『おっ、これええやん!』とか言ってるだけの我々が
モノにできるわけがないのです。

しかし発達障害の人は言葉にかなり打たれ弱い特性があります。

そのため、必要性を感じていなくても「良い」と言われたことを

実行しようとしてしまいます。

それほど問題だと思っていなかったにもかかわらず、

健康に良いからだとか
脳に良いからだとか
リーダーシップが磨かれるからだとか
人から好印象を抱かれやすくなるからだとか

色んな理由によって始めてしまいます。

続ければ本当に磨かれるのかもしれませんが、必要性をそれほど感じていないがゆえに
途中で挫折する確率が高いです。

挫折すると、入り組んだ自己嫌悪だけが残ってしまうのです。

これが、ASDの人が入り組んだ自己嫌悪に陥りやすい1つ目の原因です。

脇田

自己啓発本とかは実行し続けられない場合、『自己嫌悪量産機』になってしまいます。

原因その2

・自分の世界に入り込んじゃうから(考えすぎてしまうから)

入り組んだ自己嫌悪に陥りがちな原因の2つ目です。

ASDの人は、ほっておくといつの間にか自分の世界に入り込んでしまいます。

空想に耽っていたり、
さっき言われたことを反芻していたり、
今しんどい原因について深く掘り下げていたり。

いろいろありますが、

このように自分の世界に入り込んでしまうと俯瞰して物事を見ることができません

迷路に迷い込んだ感じですね。

ドローンなんかで上から見れば簡単な迷路であっても、
中に入り込んでしまう(視点が低くなる)と難易度が上がります。

これは発達障害特有の『逐次処理』が原因となっていますが、
これについては以前このブログでも割とガッツリ説明しました。

発達障害の人がパニックになり片付けられない本当の理由は「逐次処理」である

簡単におさらいすると、

発達障害の人は何かタスクを行うとき
1つの起点から芋づる式に取り掛かっていくため、
ごちゃっとタスクを山積みに置かれると混乱する
・・・みたいな話でした。

『入り組んだ自己嫌悪』にハマらないための方法

では、入り組んだ自己嫌悪を防ぐためにはどうすればいいのでしょうか?

2つあるのでそれぞれ解説していきます。

方法①「断固シャットアウト」

方法の一つ目は、主に、
先ほど挙げた原因の1つ目「変なコラムや発信に影響されるから」への対策です。

断固シャットアウトとはどういうモノか、手順に沿って解説します。

手順1: 目に入ったらどうしようもないということを自覚すること

上記のような情報について、

「目に入ったとしても気にしなければいい」

と思ってしまうかもしれません。

しかし、1度目にしてしまった以上その影響を0%にすることはできません。

特に発達障害の人は、目に入ったモノに反応しやすい特性があります
(これは「目に入っていないモノを意識しづらい特性」が主たる原因)。

まずはこのことをしっかり認識しましょう。

手順2: 断固としてシャットアウトする。

そして、あとはただひたすら、見ないようにします。

Twitterでもタイムラインを僕は全く見ません。
友達の様子が気になったら、個別にプロフィールページに飛ぶようにしています。

それだけで余計な情報が入る確率がかなり減るはずです。

書籍も、ビジネス書や自己啓発本は買わないようにしましょう。

永久に拒絶しろというわけではありませんが、影響されることは覚悟して
自分で読むペースを調整しながら読む等の工夫は欠かせないかと思います。

方法①への反論

方法①に対して考えうる反論について、回答しておきます。

1. それでも気になって見てしまう
→インプットはそもそも『クセ』になる。
シャットアウトし始めは、多少意志力を要するが、
期間が続くほど楽にシャットアウトできるようになる。

2. 暇になってしまう。
→これはシャットアウトしたことが問題なのではなく
『過ごし』の問題になる。
発達障害の人の過ごし方について、またいずれ扱う予定。

方法②「引っ張り出されやすい環境構築」

もう一つは、「自分の世界に入り込んでしまう」ことへの対策です。

考え込んでしまうのは、『密閉空間』で加速します。
密閉空間では、思考から引っ張り出してくれる要素がないからです。
そのため、
自動的に外界に繋がるための『環境構築』をしておくことが大切です。

引っ張り出されやすい環境構築の例

  1. カフェに行って過ごす。
  2. テレビを点けておく。
  3. 本を開いておく。

これらはあくまでも一例です。

やりやすい方法で構いませんが、
自分だけの世界から引っ張り出されるような状況
を自ら作り出していきます。

方法②への反論

1.なんかうるさいくて気になってしまう
→集中し過ぎた方が結局色々と問題が多い。
確かに集中力は落ちるが、自分の世界に入り込んだときの
デメリットを考えれば、多少の集中力は犠牲にした方がいいかもしれない。
メリットとデメリットを比べ、選択しよう。

2.環境を作るのが大変
→オンにするよりもオフにしないことの方が労力は少ない。
音声やテレビをつけっ放しにしておけばオンにする時の
面倒臭さが軽減されていいかもしれない。
できる限り簡単にオンにできるモノを利用する。

まとめ

ではまとめです。

ASDの人は、思考が回りくどくなり入り組んだ自己嫌悪に陥りやすい傾向がある。

原因は、1つは
・変なコラムや発信に影響されてしまうから

1つは
・自分の世界に入り込んじゃうから(考えすぎてしまうから)

どちらも発達障害の特性が影響している
言葉に影響されやすい/逐次処理で物事を処理していく)。

対策としては、

断固シャットアウト・・・影響を受けやすいことを自覚し、インプットを制限。
引っ張り出されやすい環境構築・・・
 雑音や視界に何か入るようにして自動的に
 思考から引っ張り出されるようにしておく。

の2つがある。

自己嫌悪にハマるとかなり辛いので
問題や悩みをできるだけ自己嫌悪に持って行かないように
色々と工夫をしてみてもらえたらと思います。

今回は以上です。

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